頭部多汗症とは?

頭部の多汗症の原因は緊張などに伴う精神的発汗が多くを占めると考えられますが、気温や食事などの外因により多量の汗が誘発される場合も多く見られます。
頭部多汗症の場合、常に露出している部位なので、脇や手のひら、足の裏などの多汗症と違い、隠すのが難しいという特徴があります。そのため汗が出ていることがストレスになり、さらにより多く発汗してしまうという連鎖に入ってしまう経験がある方も多いのではないでしょうか。
誰でも極度に緊張したときや焦ったときなどには多かれ少なかれ汗をかくものですが、異常に多い発汗は大きな心理的ストレスになります。
また、汗かきに思われるよりも、汗ひとつかかない涼しげな印象の方が好まれるのも事実です。
従来頭部多汗症は精神的な原因によるものとされ精神医学的アプローチが取られていましたが、良い効果が挙げられていたかは疑問です。発汗の抑制にはボツリヌストキシン療法が安定して良い効果が得られるため、病的な頭部の多汗症で治療を希望される方のほか、脇汗のボツリヌストキシン療法と同様に身だしなみの一環として頭皮のボツリヌストキシン療法を希望される例が最近非常に増えてきております。
頭部多汗症でのお悩み(症状)
- 人から重度の汗かきと思われてしまい格好が悪い。
- 極度のあがり症に思われ、職場の部下に頼りなく思われてしまう。
- プレゼンやスピーチ中に汗がだらだらして、説得力なく見えてしまう。
- 汗がダラダラ出た状態ではかっこ良くないので、おしゃれがしにくい。
- お化粧が崩れやすい。
- 髪型がすぐ崩れてぺたっとなってしまう。
頭部多汗症の治療方法
-
通常のボトックス注射に比べ、筋肉への影響を抑えた注射方法
-
マイクロボトックス注射
ボトックス注射は非常に良い発汗抑制効果が得られるのが特徴ですが、頭部に注射する場合、通常の注射方法だと薬液の拡散により筋肉にまでしっかり効いてしまうという問題があります。このため、マイクロボトックス注射といい、薬が皮膚のみに効くような特殊な注射方法を行います。
Q&A
頭皮の汗が極端に多くて困っています。ボツリヌストキシン無針浸透注入療法でどれ位汗の量が減りますか?
個人差はありますが現在の治療成績では、元の発汗量を10としたときに、多くの場合2~3位に減ります。
以前、頭皮にボトックス注射を受けたことがあります。その時は結構痛かった記憶がありますが、無針浸透注入療法だと痛みはどのくらいでしょうか?
ボトックス注射による発汗の抑制効果は高いものの、頭皮などの場合には施術に伴う痛みがネックだという方は多いと思います。無針浸透療法は針を使わずにジェット噴射で薬液を浸透させる治療ですが、注射に比べると痛みはかなり軽減されています。無針浸透療法で治療を行えば、痛みの感じ方には個人差がありますが、痛みが大きなストレスになることはないと思います。
頭皮の多汗症に医療用制汗剤は使用できますか?
残念ながら使用できません。弊院で取り扱いのある医療用制汗剤「パースピレックス」はワキ用と手足用がありますが、頭部の皮膚はデリケートなためどちらの場合も使用するとかぶれる可能性が高いです。